「ワインって、赤か白かの好みは言えるけどあとは全然わからない。。。」
「どの産地のものが良いのかな?」
「シャトーとかグラン・クリュとかって聞いたことはあるけど何のことだろう、、、」
「せめてぶどう品種だけでも選べるようになりたいな。」
こんにちは、こじのびです。
皆さんはワインは良くお飲みになられますか?
僕はあまりお酒は強い方ではないのですが、どんなお酒も割と美味しく飲むことができます。
その中でもとりわけ好んで飲むのが赤ワインです。
でも、実際にお店で飲む際にワインのリストを渡されることが多いのですが、お店の方に「ご希望は?」と言われても何がなんだかイマイチ良く分かりませんよね。
以前の僕もそんな感じでした。
とはいえ、せっかくお金を払うのですし、多少はワインのことを知っておこうと以前少しだけ勉強したことがあります。
その甲斐あってか、たまに行く飲み会などではそんな知識をネタにして会話を盛り上げたりできるようになりました。
この記事では、そんなちょっとした会話のネタにも使える「ワインについての基本知識」をご紹介したいと思います。
ワインとは
ワインとは、ぶどうを原料として酵母により発酵させた「醸造酒」のことです。
「そんなこと知ってるよ!」
と怒られそうですが、、、
一応、念のためにお話しさせていただきますと、ビールの原料となる「大麦」やお酒の原料となる「お米」などとは違い、ワインの原料となるぶどうはもともと「水分」と「糖分」を持っている点が特徴です。
したがって、ワインは他のお酒と比較すると、唯一原料以外のものを何も足すことなく造れてしまうお酒なのです。
ワインのはじまり
世界最古のワインはジョージアの土器で醸造されたものだと言われています。
古代メソポタミアの文献にワインに関する記述があったことから、以前はもっとも古いワインが存在した時期は紀元前5,000年と考えられていました。
ところが近年、ジョージアでワイン用の土器が発見されたことから、現在は紀元前6,000~5,800年(今からおよそ8000年前)がワイン造りの起源と考えられています。
ワインの産地
世界の主なワインの生産地は北半球では北緯30~50度、南半球では南緯30~50度の間に位置しています。
近年の温暖化の影響や世界的なワイン文化の広がりによって、以前は冷涼すぎてぶどうの栽培に適していなかった国々や伝統的にワインが生産されてこなかった国々でもワインが生産されるようになってきています。
ちなみに、ワインの呼び方で「旧世界」とか「新世界」という言葉をお聞きになられたことはありますか?
僕の大好きな漫画「ワンピース」でも似たような言葉がでてきますが、これは「グランドライン」の話ではありません。
まぁ、ちょっと似たようなニュアンスの部分もありますが、実際の歴史で起こったいわゆる「大航海時代」を境に、ワインの産地に大きな変化が起こりました。
ヨーロッパ人が世界中に植民地支配を展開していくと同時に、結果として世界中でワインが生産されるようになったんですね。
大航海時代以前のヨーロッパなどのワイン生産地を「旧世界」、大航海時代以降にワインが造られるようになった地域を「新世界」と呼んでいます。
旧世界
先ほどもお話しましたように大航海時代よりも以前、まだアメリカ大陸が知られていない頃からワインが造られていた地域を「旧世界」と呼びます。
「旧世界」では古くからワインが醸造されており、生活だけではなく宗教や政治にまでワインが深くかかわっていました。
「旧世界」と呼ばれるワインの産地は、特にフランスやイタリアなどヨーロッパ諸国のことを指します。
伝統的にワインの製法なども細かく決められており、どちらかといえば繊細で複雑、コクのあるワインが多く造られている点が特徴です。
【旧世界の主なワイン産地】
・フランス
・イタリア
・スペイン
・ポルトガル
・ドイツ
新世界
一方で、大航海時代以降にワインが造られるようになった地域を「新世界」や「ニューワールド」と呼んでいます。
ヨーロッパの人々が新しく発見した大陸で開拓を行って、ぶどうを栽培してワインの醸造を始めた地域が中心となっています。
「新世界」のワインは「旧世界」の伝統にとらわれることなく造られていたり、土壌や気候の違いからブドウ品種の特性にも変化があったり、と「旧世界」のワインとは異なる味や香りを有したものが増えてきています。
こういった新しいワインを見つけることも楽しみの一つですね。
特に、近年注目されているチリやアルゼンチンといった新興国で造られるワインは、恵まれた土壌や地形を生かした栽培で最高レベルのコストパフォーマンスを誇っています。
安価で質の高いワインを求める人に人気があるため、現在、日本ではチリ産のワインが最も多く輸入されています。
【新世界の主なワイン産地】
・アメリカ
・チリ
・日本
・オーストラリア
・アルゼンチン
・南アフリカ共和国
シャトーとは
フランス語で「お城・大邸宅」を意味するこの「シャトー」という言葉、ワインにおいてどのような意味なのかイマイチ良く分かりませんよね?
ワインにおける「シャトー」とは、端的にいうと「ワイン製造元」を指し、基本的にはフランスのボルドー地方で使われる言葉です。
特に、ぶどうの栽培からワイン醸造まで、瓶詰め作業の直前までの工程を行っている製造所や生産者をこのように読んでいます。
同じフランス内のブルゴーニュで使われている「ドメーヌ」もほぼ同じ意味で用いられていますが、
◇シャトー:一般的にひとつの畑をそれぞれが所有している
◇ドメーヌ:ひとつの大規模な畑を複数の所有者が分割所有している
といった違いがあります。
例えば、かの有名な「シャトー・マルゴー」はマルゴーという生産者が造ったワイン、ということになります。
ただし、「シャトー」と呼ばれる生産者が造るすべてのワインに「シャトー」という名前がつけられている訳ではありません。
生産者が造ったワインの中でも最も高品質なワインに「シャトー」の名前をつけるケースが多く、「シャトー」が付いているワインはその製造元の主力商品ということになります。
グラン・クリュとは
ワインの世界では、最高峰の品質のものを「グラン・クリュ」と呼んだりします。
「グラン・クリュ」はフランスワインで多く用いられている言葉で、ボルドーやブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュなどが有名です。
でも、実はこの言葉、地域によって使われ方が異なっているということをご存知でしたか?
なぜなら、「クリュ」という言葉は地域によってその概念が少し違っているからなのです。
ブルゴーニュやアルザス・シャンパーニュの場合、「クリュ」は特定のワインを生み出す畑やそこで収穫されたブドウから造られたワインを意味しており、畑や区画などが対象となっています。
これに引き換えボルドーの場合、「クリュ」とは、一部を除いてメドック(地方)の格付けなどのようにシャトーを対象としているのです。
とはいえ、フランス語の「グラン」とは「壮大、荘厳」を意味しており、英語の「grand」に近しいイメージですので、いずれにしても「優れた」とか「高品質な」といったニュアンスになります。
とにかくそれほど良いレベルのワインだということなので、機会があれば是非この「グラン・クリュ」を選んで飲んでみて下さい。
一流のワインの味が堪能できますよ。
ワインのぶどう基本10品種
ワインについての基本的な知識が深まったところで、ここからは主にワインの原料となっている10品種のぶどうについてご紹介します。
品種ごとに特徴がありますので、ワインを嗜まれる際には是非いろんな品種を試してみてください。
1.カベルネ・ソーヴィニョン
赤ワインの原料となる品種の中で、最も代表的なぶどうです。
フランスのボルドー地区が原産と言われており、その品質の高さから現在は世界中で栽培されています。
総面積は26万ヘクタール以上と言われており、圧倒的な収穫量です。
渋みとコクのある味わいが特徴で、熟成が進みにつれて、酸と渋味の成分であるタンニンのバランスがマッチしたしっかりとした味わいが生まれます。
深みのある色合いがあり口当たりはまろやかです。
2.ピノ・ノワール
カベルネ・ソーヴィニョンと双璧をなすブルゴーニュ原産の赤ワイン用の黒ぶどうです。
その名の通り、黒に近い紫色を帯びた果皮をしているため「ノワール(黒)」という名がつきました。粒が小さいので成熟が早く糖度が高い点が特徴です。
冷涼な気候を好むうえに土壌を選ぶ品種のですので栽培が難しく、よい品質のものができる地域は限定されています。
たとえば、ブルゴーニュ(フランス)のコート・ドール地区で生産される高級赤ワインはピノ・ノワール100%のものがほとんどなのですが、希少価値の高いワインができるのはごく限られた畑や村になってしまいます。
その代表が「ロマネ・コンティ」であり、シャンパーニュ地方の「ドン・ペリニヨン」です。
ビロードのようなきめの細かい口当たりと表現されることが多いです。
3.メルロ
フランスのボルドー地区において、カベルネ・ソーヴィニョンに次ぐ収穫量を誇る名品種です。
カベルネ・ソーヴィニョンに比べると1週間ほど早く熟す特性があるのですが、収穫が遅れてしまうと酸が強くなりすぎてしまうというリスクがあります。
冷たい土壌でもよく育つ反面、水はけのよすぎる土壌とは相性が悪く、砂利質のボルドー左岸よりも粘土質の右岸で多く育てられています。
タンニンが強すぎず、ふくよかで丸みがある味わいが特徴です。
繊細でまろやかな口当たりで飲みやすく、個人的には好みの品種です。
4.シラー
「シラーズ」とも呼ばれる赤ワイン用の代表的な品種のひとつです。
もともとはローヌ地方の代表的な品種だったようですが、今や世界中で栽培されるようになっており、黒ぶどう品種の栽培面積としてはベスト5に名を連ねる収穫量を誇ります。
深くて濃い味わいと黒こしょうを思わせる香りが個性的で、特に「新世界」での人気が高いようです。
この品種は栽培される気候や風土によって味が変わる点が特徴で、特に温暖な気候でよく育つため、オーストラリアや南アフリカ、チリなどでの栽培が盛んです。
豊かなタンニンにあふれるような果実味としっかりとした酸味があり、とにかく「力強い」という表現が特徴的な品種です。
5.サンジョヴェーゼ
イタリアで最も代表的なぶどう品種です。
イタリアのほぼ全域で栽培されており、突然変異を起こしやすいことから亜種が多いことでも知られています。
粒が大きいものは「サンジョヴェーゼ・グロッソ」「プルニョーロ・ジェンティーレ」などと呼ばれています。
また、濃厚でアルコール分が高いため長期熟成に耐えるワインが生まれます。
若いうちは果実味たっぷりのやわらかさと濃さをあわせ持った味わいと明るくて透明感のある赤紫色をしていますが、熟成するとなめらかな味わいとルビーのような深紅のような深みのある色になります。
口当たりがよくて飲みやすい赤ワインになり、その代表格がイタリアワインを代表する「キャンティ」です。
6.テンプラニーリョ
フランス・イタリアと並んで品質の高いワインを生み出すスペイン。
そんなスペインを代表するぶどう品種で、テンプラニーリョとは「早熟」を意味します。
厚い果皮と深みのある色合いが特徴で、たばこの葉や香辛料・皮革の香りと表現されるような複雑な香りが特徴です。
熟成されることによって味わいが深まり、香り高く繊細な赤品種です。
7.シャルドネ
世界でもっともよく知られている白ワイン用のぶどう品種です。
もともとはフランスのブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方といった冷涼な気候で栽培されていましたが、気候への適応力が高い品種のため、現在はオーストラリアをはじめとして世界中で栽培されるようになっています。
栽培されている地域が広いため、ひとくちに「シャルドネ」といってもシャープな酸味があるものからボリュームのあるトロピカルフルーツのようなものまで、栽培されている地域の気候によってその味わいは様々です。
みずみずしさをたっぷりと含んだコクのある高級白品種です。
8.リースリング
花を思わせるような華やかな香りで知られており、「高貴な白」とまで称されているドイツを代表するぶどう品種です。
アルコール度数はあまり高くなく、フルーツのような特有のさわやかな酸味とキレが特徴です。
産地や醸造法によって味わいも色合いもさまざまで、上品でソフトな果実香のものからハチミツのような甘い香りのものまで幅広い香りを持ち、味は辛口から濃厚な極甘口までとバラエティが豊富です。
特に花を感じさせる香りと上品な口当たりが持ち味の品種です。
フルーティで飲みやすいドイツを代表する品種ではありますが、酸味があるやや甘口のドイツワインに比べて、アルザス地方のワインはすっきりとした酸味ある辛口に仕上げられているものが多いようです。
9.ソーヴィニョン・ブラン
独特な香りや味わいを持ったワインを造り出す個性的なぶどう品種です。
とりわけ「青草のような」とか「ハーブのような」・「スパイシーな」と表現される香りが特徴です。
熟成の度合いによってテイストが変わり、冷涼な気候で育った未熟なものほど特徴的な香りが強くなります。また、完熟したものはグレープフルーツやパッションフルーツ、カシスのような香り高い芳香を持ちます。
香り高くスキッとした辛口の白ワインが多いです。
10.ピノ・グリ
リッチで豊かな味わいが特徴で、「ピノ・ノワール」の突然変異によって生まれたぶどう品種です。
ぶどうの皮が灰色がかった色をしているところからグリ(灰色)という名がつけられました。
冷涼な気候を好むため特にアルザス地方でよく栽培されていて、ドイツでは「ルーレンダー」イタリアでは「ピノ・グリージョ」と呼ばれます。
近年ではアメリカのオレゴン州などを中心に「新世界」での栽培も広がっていますが、これらの地域ではイタリア風に「ピノ・グリージョ」と呼ばれることが多いようです。
ほのかな果実味とそれを引き立てる酸味が特徴で、厚みのある味は複雑で力強く、赤ワインにも匹敵するような芳醇な白ワインになります。
高級ワイン
世界には様々な「高級ワイン」と呼ばれるものがありますが、メインどころを少しだけご紹介します。
フランスワインの至宝:ロマネ・コンティ
ブルゴーニュ地方、コート・ド・ニュイ地区の中心に位置し、「ニュイの真珠」と称されるヴォーヌ・ロマネ村。
ここには6つのグラン・クリュ(特級畑)があります。
ロマネ・コンティとは、その中心にあって他の5つのグラン・クリュに囲まれるようにして君臨しているわずか1.8ヘクタールのぶどう畑の名称であり、そのぶどうから作られるワインの名称です。
ロマネ・コンティの平均の年間生産量は極めて少なく約6,000本ほどで、その希少性から世界でもっとも高値で取引されるワインとして知られています。
名実ともにブルゴーニュ最高峰のワインで、ワイン愛好家にとっては一生に一度は飲んでみたい憧れのワインです。
赤ワインの女王:シャトー・マルゴー
ボルドー地方のメドック地区には4つの第1級格付け銘柄がありますが、これらのトップに君臨しているのがシャトー・マルゴーです。
ガロンヌ川左岸の河口部にあるマルゴー村はワイン生産の好適地。
この村と同名のシャトー・マルゴーは、世界で最も名声を博す赤ワインと呼ばれています。
優雅で香り高く並外れたタンニンのしなやかさが特徴で、「最も女性らしい」ワインと表現されます。
醸造に使うぶどう品種はカベルネ・ソーヴィニョンが主体で、メルロとカベルネ・フランをブレンドして造られています。
王様のワイン:貴腐ワイン
ルイ14世をして「ワインの王にして、王のワイン」と言わしめた貴腐ワイン。
起源となったハンガリーのトカイ地方は、17世紀半ばにオスマントルコに侵略されてしまいました。
その混乱により収穫が遅れたぶどうは一面にカビが生えてしまい、干しぶどうのように果実が縮みまさに腐った状態になってしまったのです。
ところがこのぶどうから作られた白ワインは極めて甘く、濃厚でコクと旨味が絶妙な味わいに仕上がりました。
この偶然の産物が貴腐ワインです。
ハンガリーのトカイ地方、ドイツのライン地方とモーゼル地方、フランスのボルドー地方とソーテルヌ地区の3つが世界3大貴腐ワインの生産地とされています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
もし今後何かのきっかけでワインを嗜まれる機会があれば、そのワインがどういった背景のものなのかをご覧になられて、ちょっとした会話のネタに使ってみてください。
この記事が皆さんの食事の時間をよりいっそう豊かにするネタの一つとしてお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
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