
コロナウイルスの影響で世界的に経済が混乱状態にありますが、40代になってしまった僕は今は転職をしない方が良いのでしょうか?
こんにちは、こじのびです。
最近、このような会話や相談が増えていますが、確かにこれほどのパンデミック(感染症の世界的な大流行)が発生するとは誰も予期していなかったと思います。
この記事を書いている現在(2020年3月22日)、まだまだ収束のメドが見えていない状況ではありますが、人や物の流れの自粛や規制に合わせてお金の流れの鈍化も否めない状況です。
そんな中、やはり気になるのは、現在転職を考えておられる方々の動きについてです。

市況は厳しくなりつつありますが、30代後半や40代で転職を検討されているのであれば、以前よりもさらに慎重に転職先を見極めつつ、少し早めに転職を決断した方が良いだろうというのが僕の見解です。
様々なご意見はあるかと思いますが、転職の覚悟を決めているのであれば、今だからこそ決断をしてアクションを起こすべきだと思います。
なぜなら、今回のコロナウイルスによるパンデミックこそ予期できていなかったものの、今後の厳しい見通しはすでに見えていたことではありますし、その傾向が前倒しになってきているだけだととらえた方が良いからです。
リセッション(景気後退)は始まっている
以前こちらの記事でも述べさせていただきましたが、様々な市況の流れを見る限り、残念ながら景気の後退期が始まる背景はすでに存在していました。

そして、このような背景の中、追い打ちをかけるように発生した世界的な出来事が今回のコロナウイルスによるパンデミックです。
2020年3月9日には約1年2ヶ月ぶりに日系平均株価が20,000円を下回り、この記事を書いている3月22日現在、その下落は16,000円台という歴史的な水準にまで至っています。
多くの投資家にとって、日系平均株価が20,000円を下回るという状況は景気悪化のひとつの指標とされていますので、一時的な状況である可能性はあるものの、現状としてはかなり厳しい段階に突入していると言えます。
この状況はすでにリセッション(景気後退)と呼べるステージに入っており、前回のリセッションは約10年前のリーマンショックの時でした。
経営破綻の企業が増える
ホテルやクルーズ船、外国人に人気のある地域の飲食店など、すでにいくつかの企業の経営破綻が報道され始めていますが、潜在的に自転車操業のような状態になっている業界や企業も多く、今回の経済の急ブレーキによってキャッシュが回らなくなる企業が今後ますます多発するのではないかと懸念されます。
今年予定されている最大のイベントと言えば「東京オリンピック」ですが、このオリンピックの開催がもたらす経済効果は6兆円とも言われています。
今のままの流れでは仮にオリンピックが予定どおりに開催されたとしても、海外からの訪日客数は確実に想定よりも少なくなると予想され、数年にわたりこのイベントによる売り上げや利益を期待して投資を行ってきた企業も多く、もはや投資回収のメドが立たなくなり始めている状態になってきています。
そもそも利益が出ていない赤字企業はもちろんのこと、利益が出てはいるものの資金の回収にかかるリードタイムが長いような企業においても、当てにしていた収益がなくなってしまいますので、いわゆる「黒字倒産」なども今後ますます増えてくるのではないかと思われます。
求人案件が減る
このような厳しい市況を各社の経営者は敏感に見極めています。
そして、このような見通しの悪い状況下で会社を継続させるためにできることは、「コストの削減」と「投資の抑制」による資金の確保です。
企業による大規模なリストラの実施はすでに昨年よりはじまっており、2019年に実施された希望退職の総数は10,000人を超えるといわれていますので、「転職市場」には多くの人材が溢れつつある中、人員計画の見直しによる求人の見送りや取り下げなども進んでいく流れは明らかです。
求人の規模を把握することのできる「有効求人倍率」を見ても、昨年2019年の1年間を通して継続的な減少傾向がありましたが、2020年1月にはその数値は大幅に下落し、1.49倍とついに1.5倍を割るような状況となってしまっています。
この傾向は当面続く可能性が高く、「転職」という市場、特に30代や40代のキャリア組みの転職市場は選択の幅が狭まるにもかかわらず、ライバルが増えるという厳しい環境になっていくことが予想されます。
不景気の影響が受けにくい業界
ここまで、比較的暗く厳しい現実をお伝えしてきましたが、冒頭に述べさせていただきましたように、だからといって僕は「転職はしない方が良い」とは思っていません。

もっと極端なことを言ってしまうと、特に40代の方にとってはもっと市況が厳しくなるまでの今のうちに転職をしてしまった方が良いとも思っています。
仮にこのまま景気の後退が続き、不況に突入すると、おそらく次に景気が良くなるタイミングは10年ぐらい先になるのではないかと思うからです。
現在30代後半や40代の皆さんは、その頃おいくつになられているでしょうか?
何事にも「遅すぎることはない」というのが僕の信念ではありますが、それまで現在の職場に踏みとどまったとしても、余程のスキルや経験を身につけておかないと、現在よりも良い転職のタイミングは訪れないのではないでしょうか?
とはいえ、残念ながら数ヶ月前とは違い、状況はかなり変わってしまいました。
これからの転職については、以前よりも慎重になりつつ、当面の間、不景気が続く前提で業界や転職先の検討をすることをオススメします。
インフラ系
不景気に強い職業の代表といえば公務員が挙げられますが、さすがに中途採用での枠があるケースは少ないですよね。
そんな中、民間系で不景気に強い業界の代表格といえばやはり「電気」や「ガス」・「鉄道」といったような生活を支えるインフラ系の業界です。
比較的、競合企業が少なく、生活の基盤となっているため、大きな収入の減少が起こりにくい業界だと言えます。
通信系
いまや小学生でも一人1台スマートフォンを持ち、インターネットにアクセスする時代です。
このような状況を見ると「通信系」ももはや生活に欠かせないインフラの1つと言えます。
今回のコロナウイルスによるパンデミックを機にリモートワークを導入する企業が増えてきていますが、このリモートワークも通信系の環境が整っている現在だからこそ成り立っているシステムです。
参入障壁も高く、新規の競合が発生しにくいという点を見てもある種の「安定」が期待される業界であると思います。
教育関係
不景気の時だからこそ、子供にはもちろん、自分自身のスキルアップに対しても意識が高まってくるのが「教育」です。
現在、大きなトレンドでいうとすでにエンジニア系の専門学校などは非常に人気が高く、右肩上がりの教育法人も多いようです。
今後の景気の展開次第ではますますこのトレンドは強くなっていくのではないかと思われます。
まとめ
この記事を書いている2020年3月22日現在、コロナウイルスによる混乱はいつ収束するとも分からない状況が続いていますが、景気の後退や転職市場の環境変化は以前からも予想されていたことでした。
まわりを見渡せば日に日に暗い話が増えてきてはいますが、「転職市場」にフォーカスしてお話しをするならば、多少の減少はあったものの、有効求人倍率はまだまだ1.4倍強といった状況ではありますし、地域によっては2倍を超えるような状況も続いています。
また、今後の大きな課題である少子化の流れが変わることはありませんし、大きな流れとして労働人口が減り続けていることも事実ですので、「売り手市場である」という状況はまだまだ今後も続くだろう、というのが僕の見解です。
そんな中、本当の意味での「転職の成功」を実現させるためには、やはり事前の準備と着実な行動こそが必要だと思っています。
このブログでは、今後も引き続き皆さんの転職が成功につながるための有益な情報を発信していくつもりです。
この記事が皆さんの素晴らしい転職のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
※ブログランキング参加中です。
ボタンのクリックして応援していただけると嬉しいです(^^)
よろしくお願いします!
コメント